初日の午後からはいよいよXavier の登壇!昨年11月のハワイでのアメリカ歯周病学会でも彼の講演を聞きましたが、何しろかっこいい!そのうえ症例が凄い!まず、「明日の朝に日本から来ているDr Makigusa が前歯部インプラントについての科学的背景について、そして素晴らしい臨床結果につて講演するであろう」とコメントして、自分は連続する2本のインプラントについて話をすると言ってくれました。その臨床結果は場内がうなるほどの素晴らしいものですが、何しろBORGチームは基礎研究も行っています。臨床でゴリゴリ押してくるのではなく、科学的背景を追求するその姿勢が私との接点になっているのです。ですからすでに、いくつかの共同の基礎および臨床研究がスタートしています。実は、私たちは年令もほぼ同じで、あまり「はしゃぐ」のが得意でないという多くの共通点があります。
彼のように、演台から離れ、会場に問いかけながらの講演スタイルは欧米ではスタンダードです!今回彼はスペイン語でしたが、もちろん、英語でも同様のことができます。
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初日はホテル到着が夜の9時30分。昨年は大雪で到着が深夜3時頃になったことと比べれば大違いでした。翌日は夕食に招待されたのですが、参加者は5名。シンポジウムのモデレーターでありEAOのファウンダーでもあるDr Jaime A. Gil、BIOMET 3i本社トップのマギー、グルンダー先生、ラザーラ先生に私。何というメンバー!英語が話せなければそれこそ話になりません(笑)多くの情報や意見を聞けて楽しい時間でした。ただし、残念ながら、「写真を撮りましょう!」なんてミーハーなこと言える勇気はなかったです。でも、業界のVIP、スーパースターとの食事会に参加している自分に対しては少し誉めてやろうと思いました。
ラザーラ先生は、お店の人がかまどで焼いていることに興味深々!
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2日目の夜はBIOMET 3iの国際部門担当のラース副社長、ヨーロッパ南部統括マネージャーのPau Garcia氏、Dr Xavier Vela-Nebot をはじめとしたBORGチームのメンバーとアットホームな食事会。私とDr Velaとは、カズト、シャビェーで呼び合う仲であり、こちらでは「ドクター〜」からファーストネームで呼び合える関係になれば本当に友達だよ!と言ってくれています。
その後、マドリードで一番のクラブをBIOMET 3i が貸し切っているのでそこへ行こう!となりました。その熱気たるや、凄い!これみんなBIOMET 3i の招待!本当に驚きです!
場内は満員!これ皆、歯科関係者!びっくりです!
ラザーラ先生とツーショット!2人ともかなりご機嫌状態ですが、単に勉強だけでなく、こんな時間を共有することからどんどんと距離が縮まり、いろんな話ができるようになります。ここは欧米の文化として学ぶべき重要なポイントです!
スペインの若手歯科医師達、みんな気さくで、今日は朝まで飲もうぜ!良い店に連れて行くよ!とのこと。残念ながら私は明日朝からの講演、泣く泣く深夜1時過ぎに彼らとお別れしました。
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How do we preserve the bone around an implant in the anterior zone?
1月22日(土)朝9時30分〜10時15分が私に割り当てられた講演時間でした。前の投稿でも書きましたが、ひとりで行きましたので、残念ながら私のカメラでは自分の写真がありません。しかしその分、一人なので同行者と日本語で話す時間もなく、多くの海外の先生と話す機会が持てました。これこそが1枚の自己満足的な写真よりもはるかに大きなお土産です!
スタート前にスライドが写らないというハプニングがありましたが、すぐに解決。場内はほぼ満席!Good morning, ladies and gentlemen から始まり、スペインの友人、Dr Vela and BORGグループの写真とともに、スペイン語でMuchas Gracias Amigos! と言うと場内から拍手がわき、嬉しかったですね!
講演後は、ホールでも講演者控え室でも、多くの先生からコングラチュレーション!と声をかけて頂き、大会本部からも、
「あなたの講演の内容とその教育的な教え方に対して多くの賛辞が届いています」
と言って頂いたことにひと安心です。特に、「オリジナルの基礎研究のデータから素晴らしい臨床結果までを絶妙に配置し、講演の流れがクリアであり、スマートであった」とのコメントは私の真髄であり、それを理解して頂いたことはありがたいことです。
また、「顔を伏せてひたすら原稿を読むのではなく、会場を見渡し、時には問いかけ、身振り手振りで話をし、演台から離れてステージを歩きながら話をするスタイルは欧米的で共感が持てる」とのことでした。
これより向こうは講演者のみが入れますと書いています。向こう側は会場に直結した通路と食事やコーヒーが飲める特別の部屋があります。
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講演者にのみ渡される記念品。第10回の記念すべきシンポジウムで講演できたことは誇りです。
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2011年1月21、22日、スペインの首都マドリードでイベリアンシンポジウムが開催されました。
参加者は約3000人、その名の通り、イベリア半島つまりスペイン、ポルトガルを中心として、近隣のイタリア、フランスからの参加が多かったようです。ご存知のようにスペイン、イタリアはインプラント普及率が高く、その中でもナンバーワンのシェアーを誇るBIOMET 3i主催のシンポジウムということで規模の大きさは驚くものがあります。会場はスペイン有数の PALACIO DE CONGRESOS DE MADRIDでした。
BIOMET 3iの巨大な看板と学会場。右手奥にはサッカーチーム、レアルマドリードの本拠地である巨大スタジアム、エスタジオ・サンティアゴ・ベルナビューが見えます。
日本人演者はおろか、参加者は私ひとりですが会場は満員。今回はPau Garcia氏が私の講演を聞き、ぜひともスペインでも話して欲しいとのリクエストがあり、友人のXavier もいることから昨年にも参加、会議をし、何回もメールでやり取りをした後にこの日が実現しました。何かコネを使ったわけではなく、努力を認めてくれ、純粋に先方からのオファーがあったことが何より嬉しいことでした。無理はいけません、出来ることを一歩ずつ!
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Dr. Richard Lazzaraの講演からスタートしました。この同じ場に自分が立つんだと思うと、不思議と緊張よりもワクワク感が勝っていることに自分自身、驚きを感じました。残念ながら私のカメラでは自分の写真がありませんが、学会のオフィシャルカメラマンが写真を撮っていたのでそれを期待します。
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Dr Ueli Grounder 、もちろん、知らない人はいないであろう、世界を代表するスピーカーです。彼のテークホームメッセージは、何しろ、前歯のインプラントは慎重に診断し、良い治療結果を導き出すことである。そして、ひとたび審美的に良くない結果になってしまった場合には、それを取り戻すのに患者さんに多大な負担を強いることになる、、、と。テクニックの自慢ではなく、患者さんに配慮するその姿勢に感動しました。
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現地時間で25日(月)午後7時過ぎ、今回のツアーの全ての予定が終了しました。
今はホテルの部屋でくつろぎタイム。マドリード3泊、バルセロナ3泊の6泊8日の旅でした。今回の最大の目的はイベリアン・シンポジウムでの講演。私の出番は22日(土)の9時30分からのスタートでした。会場は3000人以上も入れるスペースがほぼ満席!演者はグルンダー先生をはじめとしたそうそうたるメンバー。
今回は私一人の旅、気楽さもありますが何しろひとり、メカニックスタッフとの打ち合わせも何も日本人は私一人なのです。講演中に写真を撮ってくれる人もいません。しかし!私の講演が終わり、壇上から降りると、Dr Xavier Vela-Nebot をはじめとしたBORG(バルセロナ・オッセオインテグレーション・リサーチ・グループ)の全メンバーが舞台の袖まで出迎えてくれて、その最初の言葉が「コングラチュレーション!」。異国の地で、ひとり頑張らねば!と思っていたのに、このことに感動して涙が出そうでした。実際少し出ました。リチャード・ラザーラ先生をはじめ多くの先生からも賛辞を頂き感激でした。シカゴではGood job! (よくやった!程度?)でしたが今回は、Congratulation! Very impressive! Outstanding presentation! との言葉を頂いたことは英語が少し理解できる私にとって誇りでした。
2008年のシカゴでの講演でもそうでしたが、私もこれまでここでは言えないことも、正直たくさんありました。人の感情はなかなか計り知れないものもあり悩んだ時期もありましたが、世界共通、頑張れば世間は認めてくれ、本当に応援してくれる人達がいるんだ!「本当の友情」に国籍や言語はないんだ!と痛感しました。
今回はひとりで海外に乗り込み、原稿無しで英語で巨大な学会で講演するという初めての経験をしました。私の考えでは、ネイティブ、つまり日本人なら日本語で、欧米人なら英語での原稿などありえません、厳しいようですがそれでは人前に立つ資格無しと考えます!当たり前ですが、今回も原稿を読む人はいませんでした。だって皆さん、それだけの先生だから演者に選ばれているのですから。
この旅は、何か自分に一つの区切りをつけ、過去をかえりみないで前進してゆく気持ちが固まった良い機会でした。私の考えは、「何か後輩の役に立てばいいかな?講習会や勉強会でもやろうかな?」程度のものではないということです。自分のため(これは正直にそう言わないとウソになります)、そして後続の若い先生のために、世界に向けて新たなケモノミチを切り開き、そして踏み石になれたなら本望です。頑張ります!
ある人が、とある有名なヨーロッパの先生に私を紹介してくれた際、「紹介しなくとももちろん私は知っているよ!」と言ってくれたことは嬉しかったです。いろいろなエピソードがありましたが、それは帰ったらゆっくり報告させていただきます。
最後に、日本にいる私の仲間、これをいつも読んでくれているみなさんです!に感謝
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