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アストラティック・ユーザーミーティング

3 月 20th, 2009
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JAO(主幹 河村達也先生)特別企画 アストラテック・ユーザーミーティング(於千里ライフサイエンスセンター)に参加してきました。

 

現在私が使用しているインプラントシステムはBIOMET 3i社のものが主流なのですが、当日のテーマが「インプラント周囲組織の長期経過を考える」というもので、スウェーデン、イエテボリ大学歯学部歯周病学講座の教授 トード・ベルグルンド(Tord Berglundh)先生が講演させるということで参加を決めました。

私は、以前にスウェーデンのイエテボリ大学で彼の講義を聞いたことがあり、世界的にも私が信頼する先生の一人であります。

 

写真は、九州歯科大学の高橋 哲教授、京都大学の坪井陽一先生などとスウェーデンの研修に行った時のものです(真ん中のピンクのシャツの先生がベルグルンド先生)。

 

 

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当日は比較的若い先生が多いのに驚きました。

これからの先生にはインプラント治療のオプションが必要不可欠であると考えている先生が多いのは良いことですし、ちゃんと学ぼうとする姿勢は素晴らしいものです。

私も、本年に卒後研修を受ける予定の松岡美樹とともに参加しました。

 

 

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牧草のサマリー

当日は東京から行田克則先生が講師として来られ、「前歯部インプラントの生物学的考察」という演題で講演されました。

このテーマは私の講演テーマと全く同じなので、大変興味深く拝聴させていただきました。先生は講演の中で、私の論文を引用し、解説されておられたのには、非常に嬉しく思いました。

同じ分野の話をするときに、引き合いに出すということは、注目されているということですからね!

 

インプラント周囲組織の安定を求めて 生物学的幅径とPlatform Switchingを考える
The Quintessence 20071月号
牧草 一人 他

 

当日も質疑応答の際に言いましたが、行田先生のお話は、もちろんのこと学説や持論ですから、細部では異なる意見や見解も多々ありますが、大筋では賛同できるものでした。

できれば、クローズド(第三者を介さずに)で、ノーガードの打ち合い(といっても殴り合いをするのではなく、他人の目を気にすることなく、時間を気にすることなく本音を語り合うという意味です!)をしてみたいと感じました。

誰かそのような機会を作ってください(笑)。
ベルグルンド先生のお話は、以前にスウェーデンでお聞きした内容に新しい情報が加味されていました。

一連の研究がプロスペクティブ(前向き)にデザインされているので、非常に理解が深まります。

 

 

ベルグルンド先生の講演

1、現状では、抜歯即時や即時負荷などの新しい治療法は、これまでの治療法とは異なるルールのもとで

  行っているものであることを、術者はしっかりと認識し、それと同時に患者にもそのことをはっきりと伝える

  べきである。

2、歯周病患者へのインプラント治療は予知性が高まってきているものの、これまでの歯周病学的配慮は

  必要不可欠であり、術後管理が不十分だと、その予後は不良なものになる。

3、インプラントの表面性情の違いは、インプラント周囲炎の進行を左右する要素となり得る可能性がある。

   (注)現在、Clinical Oral Implants Researchに論文が出ています。

admin 医療従事者の部屋, 国内出張